【インプレ】プロスタッフRF97オートグラフ(340g)は重い?

プロスタッフRF97オートグラフのインプレレビュー!
結論から言うと、
- メリット
- 重量はあるけどトップライトだから振り抜ける
- 心地いい重さでストロークとボレーの安定感がすごい
- ラケットの重さを利用したい人におすすめ
- デメリット(マッチョを除く)
- ハイボレーとかスマッシュとか上系はしんどい
- 走らされたり難しい体勢のときはまじで無理
- バキバキ振り抜いて回転かけたい人には絶対向いてない
デメリットに関してはマッチョを除く!体格が良かったり筋力がある人には特にデメリットなし。パワーある人にはこれ以上ないくらい最強のラケットだと思う。
でもめちゃくちゃクオリティ高い理想的なラケットだし、別にムキムキじゃなくてもある程度の力があれば全然振れるから興味があるなら絶対に一度は試してみるべき逸品。
プロスタッフRF97オートグラフ(340g)は重いし難しい?

Wilsonの「PROSTAFF RF97 Autograph(オートグラフ) 340g」。このラケットに興味がある人がまず心配するのが「340gって重すぎね?」ってとこだろう。
だけど全然そんなことない。頭が重いラケットじゃないからスイングしたときにはちょうどいい重さ。むしろラケットの重量があるおかげで打球時にラケットが弾かれることが格段に少なくなる。
軽いラケットだとスイートスポットを外したときにとんでもない方向へボールが飛ぶことがあるけど、このRF97 Autograph程度の重量があればオフセンターショットですらコートに収まってくれることが多い。
プロのラケットは全部重い?
プロが使うラケットはほぼ全部重さやバランスポイントが調整されているため、プロ実使用ラケットは市販のものより重いことがほとんど。
だけどプロだからといって皆400g以上のラケットを使っているわけじゃない。テニスボール自体は一般のボールと変わらないため、ラケットばかり重くし過ぎるとバランスが悪くなる。
プロだと相手が打ってくるボールの威力が違うとはいえ、緩いチャンスボールもたくさんあるんだからラケットが重すぎると繊細なタッチとかできなくなるだろうし。ボールとラケットの重量差バランスが大事。
PROSTAFF RF97 Autograph
まずはこのラケットの理想的な重さ。ガンガン打ってくる上手い人達とプレーするならこのくらいの重さが心地いいという絶妙な重さになっている。
ちなみにフェデラーが実際に使っているものはもう少し重い。市販されているRF97 Autograph(340g)がガットを張った状態で約357gと公表されているのに対し、フェデラーが実際に使っているラケットの重さはガットなど全て込みの状態で364~366g。
RF97のプロストックってあるの?
プロは一般的に市販のラケットとは違うプロストックを使ってることが多い。Wilsonなら「H19」「H22」とか聞いたことがある人もいるはず。
ただ、フェデラーの場合は少し違って、プロストックではなくパーソナルスペックになっている。
パーソナルスペックとは?
パーソナルスペックとは、カスタマイズ専門業者が完全にオーダーメイドでその選手専用にラケットをチューニングしたもの。この場合フレーム自体は市販のものと同じであることが多いので、市販のRF97オートグラフをチューニングしてフェデラーパーソナルラケットを完全再現することも可能。完全再現方法について詳しくはこちら。
【フェデラー使用モデル】RF97オートグラフスペック
参考:Roger Federer’s Tennis Racquet|tennisnerd
フェデラー使用ラケット(ガット・グリップテープ等込み) | |
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ウェイト | 364~366g |
スイングウェイト | 340~350 |
バランス | 315mm |
市販のRF97オートグラフ(ラケット本体のみ) | |
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ウェイト | 340g |
スイングウェイト | 335 |
バランス | 30.5cm |
フェイスサイズ | 97平方インチ |
レングス | 27インチ |
フレーム厚 | 21.5mm |
ストリングパターン | 16×19 |
適正テンション | 50-60ポンド |
フェデラーのガットのテンション
フェデラーは以前はガットを緩く縦22kg(48.5p)×横20.5kg(45.2p)とかで張っていたけど、昔の90インチのラケットから97インチに変わってフレームの厚みもかなり変わったため、今はテンションを高めに張っている。
↑フェデラー本人がラケット持ってきて実際にガットを張ってる動画。このときは3本を縦27kg(59.5p)×横25.5kg(56.2p)で、2本を縦26.5kg(58.4p)×横25.0kg(55.1p)でオーダー。
テンションは気温やコートによって使い分けていて、他にも縦26.0kg(57.3p)×横24.5kg(54p)や縦25.5kg(56.2p)×横24.0kg(52.9p)で張ることもある。
グリップサイズは2?3?
グリップサイズは3を使っているみたい。
あて革とエラストクロス
フェデラーはパワーパッドと呼ばれる「あて革」をブリッジの部分に3つ入れている。これは打球感が少し柔らかくなったり縦糸の滑りを円滑にするためだとか。
あとガットの滑りをよくしてノッチング防止&回転量の調整ができるエラストクロス。付ける位置は上から4本目と6本目に5個ずつと位置も決まっている。
発売年度とバージョンによる違い
RF97オートグラフは発売年度によるバージョンの違いがある(黒金・赤・青とかレーバーカップ限定版があるけど中身は同じだから無視)。
2014~2015年(赤×黒)
2014年に解禁になった赤黒の2015年モデル。あんましかっこよくはない。
2016~2017年(v11 黒×黒)
2016年(2017年)の黒×黒(v11)はフレックスちょっとだけ硬め。スロートに赤い小さなスイスの国旗、フェデラーの顔、フェイスとか重さとかのスペック表記がある。
2018年(v12 白×黒)
2018年の白×黒(v12)はフェイス部分のフレックスが前モデルと比べて少し柔らかめ。スロートの赤いスイスの国旗とフェデラーの顔とスペック表記がなくなってて、代わりにフェデラーのサインがスロート片側に大きく書いてある。シンプルでかっこいい。
2019年(v11 黒×黒)
2019年モデルはまた2016年と同じ黒黒カラーに戻り、スロートの赤いスイスの国旗はないけどフェデラーの顔とスペック表記は復活していてデザインはほぼv11そのまま。中身は2018年発売のv12白×黒と同じでフェイス部分のフレックスが少し柔らかめらしく、v11と記載されているけど中身はv12ということ。ややこしい。(個人的には中身もv11っぽいと思うんだけど、気のせいかな?)
2020年(v13 黒×黒)
2020年の黒×黒(v13)は塗装など見た目が少し変わったものの、中身は2017年の黒×黒(v11)と全く同じに戻った。
フェデラー仕様ラケットを再現!
フェデラー仕様のラケットを再現してみた。フェデラーのラケットセッティングをほとんど完璧にコピーしたからこれで明日からフェデラーと同じレベルのテニスができる、うん。
ラケット
楽天でおすすめのショップが「ラケットショップ ロブ」。週替わりセールでたまにめっちゃ安くなって色んなラケットが2万円以下だったりするので要チェック。なにより、こちらは数少ない「スペック計測」をしてくれるショップだから、数本購入するときなど同じスペックのラケットを揃えることができる(スペック計測は1本あたり500円が別途必要)。
そして注文から翌日に配送してくれるというスピード感。ガットも指定テンション通りにものすごく上手く張ってくれたし100点。
ガット
もちろん縦ナチュラル×横アルパワーラフで。
グリップテープ
元巻きグリップは茶色いレザー!RF97オートグラフは標準で黒いプレミアムレザーグリップになってるんだけど、茶色い方がやっぱりそれっぽい。オーバーグリップテープ巻くから見えないんだけど。
オーバーグリップテープは白以外認めません。というか白が一番使用感がいい、黒とか他の色は着色されてるせいでちょっと柔らかさが違う。
エラストクロス
エラストクロスぱちぱちはめてくの楽しいよ。フェデラー仕様にするなら欠かせないアイテム。エラストクロス付けてると低いボール持ち上げるときとかサーブのキレとか全然違う。
あて革
色は黒でお願いします。あて革入れるとホールド感増してガットのテンションが柔らかく感じるから、当て革入れるならいつものテンションより3ポンドくらい上げて張るのがおすすめ。
まとめ

RF97オートグラフは史上最高のラケットの一つだと思う。一度でいいからバッキバキに身体仕上げて使ってみたいな。そこまで身体仕上げる根性はないけど。